京のご利益

公開日:2018年6月4日
更新日:2024年4月4日
執筆者:りょうたろう

京都は、古くからの信仰や伝説が語りつがれ、今でも願い事を叶えてくれると信じ多くの人が神社仏閣へ訪れます。

縁結び神社で人気の地主神社から縁切り神社で有名な安井金比羅宮、商売繁盛の神様伏見稲荷大社、学問の神様菅原道真をまつる北野天満宮など、ご利益もさまざまです。

圓徳院にある豊臣秀吉の念持仏「三面大黒天尊天」は、大黒（福の神）・弁天（学芸の神）・毘沙門天（勝利・子宝の神）の顔もち、1度に3つの願いが叶うといわれている（勝負運祈願）。

六波羅蜜寺の「銭洗い弁才天」は、ザルにお金を入れ洗うとお金が増えるといわれ、金運祈願にお参りする人も少なくない。足腰守護の護王神社は、足腰の健康・病気怪我回復はもちろんランナーも多く訪れます。

恋愛・縁結び
商売繁盛
安産祈願
家内安全
学業成就
芸能祈願
交通安全
旅行安全
病気平癒
方除け
厄除け
開運祈願

1.恋愛・縁結び

下鴨神社の相生社にある縁結びの御神木「連理の賢木」が人気です。今宮神社は「玉の輿」の語源となった桂昌院ゆかりの地。上賀茂神社摂社の片岡社は恋愛成就・子授け・安産の神様をお祀りしています。知恩院の濡髪大明神は縁結びの神様として親しまれています。

市比賣神社

市比賣神社（いちひめじんじゃ）は、5女神（市寸嶋比賣命・多紀理比賣命・多岐都比賣命・神大市比賣命）を祀る神社です。延暦14（795）年、市座（常設市場）の守護神社として創建されたのが始まりとされる。歴....

岡崎神社

岡崎神社は、素戔鳴尊（すさのをのみこと）・奇稲田姫命（くしいなだひめのみこと）・三女五男八柱御子神を祀る神社です。平安京遷都にさいし、王城鎮護のため四方に建立された社の1つです。都の東にある事から東天....

泉涌寺

泉涌寺（せんにゅうじ）は、境内の一角に清泉が湧き出たことからその寺名が付けられた。1242（仁治3）年、四条天皇が亡くなられ、御陵が作られてから、後水尾天皇など歴代天皇の御陵（月輪陵・後月輪陵）も築か....

2.商売繁盛

恵美須神社の「えべっさん」（1月8日～1月12日）では福笹を求め多くの参拝者でにぎわいます。江戸時代から赤山禅院へ 5日にお参りすると集金できるといわれている。毘沙門堂の初寅参りでは開運福笹が授与されます。松尾大社は酒造業者からの信仰が厚く、お酒好きはもちろん禁酒祈願で訪れる人もいる。

恵美須神社

恵美須神社（えびすじんじゃ/ゑびすじんじゃ）は、建仁2（1202）年建仁寺創建にあたり、建仁寺の鎮守社として建てられたのが始まりです。社伝によると、栄西禅師が宋から日本に帰国する途中、船が暴風雨にあっ....

伏見稲荷大社

伏見稲荷大社（ふしみいなりたいしゃ）は、全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮です。942（天慶5）年に最高位である正一位の神階を授かる。和銅4（711）年、秦氏の秦伊呂具（はたのいろぐ）が、稲荷山の三ヶ....

赤山禅院

赤山禅院（せきざんぜんいん）は、赤山明神（泰山府君）をご本尊とする天台宗の寺院です。円仁（えんにん）が山東半島の赤山に立ち寄り明神を拝したところ航海が無事だったので勧請したと伝えられる。仁和4（888....

3.安産祈願

野宮神社の白福稲荷大明神は子宝・安産の神様で知られています。泉涌寺の楊貴妃観音堂は縁結び・美人祈願・安産祈願にご利益がある。

護王神社

護王神社の御祭神は、桓武天皇に平安京遷都を進言した和気清麻呂公命と姉の和気広虫姫命である。護王神社は、和気氏の氏寺神護寺境内に和気清麻呂公を祀ったのが始まりで、1886（明治19）年明治天皇の勅命によ....

下鴨神社

世界遺産下鴨神社（正式名称：賀茂御祖神社）は、地元の人から「下鴨さん」の名称で親しまれています。京都最古の神社の1つ下鴨神社は、賀茂氏ゆかりの神社で、紀元前より記録があります。平安京遷都以降、国家鎮護....

野宮神社

竹林の中にたたずむ野宮神社（ののみやじんじゃ）は、皇女が天皇の使いとして伊勢神宮へ向かう前に身を清められた場所と伝わる。故事にならい、毎年10月第3日曜日に斎宮行列が行われています。苔庭や樹皮がついた....

4.家内安全

家族に病気や事故が無いよう願う家内安全。伏見稲荷大社、毘沙門堂、赤山禅院でご利益があります。

地主神社

清水寺境内にある地主神社（じしゅじんじゃ）は、縁結び・恋愛成就の神社として有名で、いつもカップルや女性参拝者でにぎわっています。地主神社の創建は、奈良時代以前で、歴代天皇（嵯峨天皇・円融天皇・白河天皇....

吉田神社

吉田神社（よしだじんじゃ）は、859（貞観元）年4月藤原山陰が吉田山（神楽岡）の麓に春日大社の神を勧請したのが始まりとされる。この地は、平安京の鬼門（東北）にあたる事から王城鎮護の社とされてきた。室町....

松尾大社

松尾大社（まつのおたいしゃ）は、京都最古の神社の一つで、大宝元（701）年秦氏がこの地に神殿を建立したのが始まりとされる。正式には「まつのおたいしゃ」というが地元では「まつおたいしゃ」とよばれる事が多....

5.学業成就

学問の神様北野天満宮には合格祈願に学生や修学旅行生が多く訪れます。金戒光明寺の文殊菩薩は、日本三文殊の一つに数えられ、学業成就・合格祈願・智慧増長のご利益があるといわれている。法輪寺は十三歳でお参りすると虚空蔵菩薩から知恵と福徳を授けられます。

北野天満宮

北野天満宮（きたのてんまんぐう）は、太宰府天満宮と共に全国1万社以上ある天満宮の総社的地位にあります。学問の神様菅原道真公が祀られており、毎年たくさんの学生が参拝に訪れる。日・月・星の彫刻がある三光門....

錦天満宮

錦天満宮（にしきてんまんぐう）は、菅原道真公を御祭神とする神社で、知恵・商才・学問・招福・災難除けのご利益があります。地元では「錦の天神さん」とよばれ親しまれている。元々、菅原道真の生家に菅原院として....

金戒光明寺

金戒光明寺（こんかいこうみょうじ）は、比叡山延暦寺西塔の黒谷から下山した法然上人が小庵を結んだのが始まりとされる。後に、後光厳天皇より金戒の二字を受け賜わり金戒光明寺となった。地元では「くろたにさん」....

6.芸能祈願

世阿弥の謡曲「誓願寺」では、和泉式部が歌舞の菩薩として登場する事から、芸道上達を願い、扇塚に扇子を奉納するようになりました。車折神社には芸能神社があり、芸能人・有名人の名前が記された朱塗りの玉垣が寄進されています。

誓願寺

誓願寺（せいがんじ）は、浄土宗西山深草派総本山で阿弥陀如来をご本尊とする。天智天皇6（667）年奈良で天智天皇勅願により創建せれました。遷都で、京都の伏見深草、一条小川（こかわ）へと移転、天正19（1....

車折神社

車折神社（くるまざきじんじゃ）は、高倉天皇に仕えた明経博士清原頼業が祀られています。頼業（よりなり）から「金が寄り、商売が成り」とも云われ商売繁盛・金運・良縁の神様としても知られています。車折神社の名....

法輪寺

法輪寺（ほうりんじ）は、和銅6（713）年元明天皇の勅願、行基が「木上山葛井寺」として創建したのが始まりと伝えられる。天長6（829）年、道昌が中興、貞観16（874）年に伽藍が整えられ「葛井寺」から....

7.交通安全

城南宮は、熊野詣への出立地であったことから、交通安全の神様としても知られています。

安井金比羅宮

安井金比羅宮（やすいこんぴらぐう）は、崇徳天皇・大物主神・源頼政公を祀っています。「縁切り・縁結び」「海上安全」「交通安全」の神社として知られる。建治年間（1275年～1277年）、保元の乱に敗れ、讃....

東寺

世界遺産東寺（正式名称：教王護国寺）は、桓武天皇の平安京遷都のさい羅城門（らじょうもん）の東に、西の西寺とともに建立され、後に朝廷より空海に与えられました。東寺の造営は平安京遷都の2年後に始まった。ご....

赤山禅院

8.旅行安全

粟田神社は、京の七口の一つ粟田口に鎮座する神社で、昔から京の都を往来する人の安全を見守り続けてきました。恵美須神社の社伝によると、栄西禅師が宋から日本に帰国する途中、船が暴風雨にあったが、恵美須神のご加護で難を逃れる事ができたと伝えられる。

下鴨神社

恵美須神社

城南宮

城南宮（じょうなんぐう）は、816（弘仁7）年に平安京南方の守護神となり、官社となった事が始まりとされている。城南宮の「城」は、王城の地（平安京）を意味する。平安時代には、白河上皇の離宮の造営として賑....

9.病気平癒

石像寺は、苦しみを抜き取る「釘抜地蔵」で知られています。晴明神社の晴明井は、湧き出し口がその年の恵方の方角へ向けられ、飲むと病気平癒のご利益があるといわれています。

下鴨神社

石像寺

石像寺（しゃくぞうじ）は、弘仁10（819）年に弘法大師空海が開基、鎌倉時代に俊乗房重源上人が中興し真言宗から浄土宗へとあらためた。地元では、釘抜地蔵（くぎぬきじぞう）や「くぎぬきさん」の名で親しまれ....

晴明神社

晴明神社は、一条天皇の命により、安倍晴明屋敷跡地に安倍晴明を祀るため創建された事が始まりと伝えられる。境内には、飲むと病気が治ると言い伝えの晴明井、大正11年から平成7年まで使われていた一条戻橋の欄干....

10.方除け

上賀茂神社は、鬼門に位置することから、平安京遷都以来、方除けの神として信仰を集めてきました。城南宮は、南の玄関口に位置し古来より方除けの大社として知られる。城南宮では、新築・引っ越し・通学など方位の災いから守る、方除御守り・方除札・上棟札が授与されます。

吉田神社

城南宮

上賀茂神社

世界遺産上賀茂神社（正式名称：賀茂別雷神社）は、賀茂別雷大神（かもわけいかづちのおおかみ）を御祭神とする京都最古の神社です。御神祭の賀茂別雷神大神は、下鴨神社（賀茂御祖神社）の御神祭である玉依媛命の子....

11.厄除け

吉田神社は、鬼といっしょに厄を払う節分祭が有名です。壬生寺の節分会では、厄除けの炮烙（ほうらく）を奉納し、春の壬生狂言「炮烙割」で割られます。

白峯神宮

白峯神宮は、崇徳天皇と淳仁天皇を御祭神とする神社で、1868（明治元）年崇徳天皇、1873（明治6）年淳仁天皇の霊を祀るために明治天皇が創建された。崇徳天皇は、保元の乱で敗れ讃岐国に流刑となった悲劇の....

広隆寺

真言宗単立寺院の広隆寺は、聖徳太子建立7大寺の1つで、かつては蜂岡寺（はちおかでら）・秦公寺（はたのきみでら）と呼ばれていた。聖徳太子像をご本尊とする。日本の国宝第一号に指定された木造弥勒菩薩半跏思惟....

毘沙門堂

伝教大師（最澄）作の毘沙門天を本尊とする毘沙門堂（びしゃもんどう）は、平親範が平等寺・尊重寺・護法寺の3寺を統合し創建したのが起源。後に戦乱で荒廃したが、1665（寛文5）年に天海僧正（天海の死後高弟....

12.開運祈願

地主神社の栗光稲荷（くりみついなり）は、開運招福・商売繁盛・家内安全のご神徳があります。初午祭（1月最初の午の日）も行なわれる。

大報恩寺

大報恩寺（だいほうおんじ）は、藤原秀衡の孫義空上人が創建したと伝えられる。真言宗智山派に属し釈迦如来（秘仏）をご本尊とする。大報恩寺は、千本釈迦堂（せんぼんしゃかどう）と呼ばれる事のほうが多い。かつて....

壬生寺

幕末時代新選組の兵法調練場として使われた壬生寺は、991（正暦2）年に園城寺（三井寺）の快賢僧都が延命地蔵菩薩を本尊として建立したのが始まりとされる。後に白河天皇により地蔵院と号し、宝憧三昧寺、心浄光....

貴船神社

貴船（きぶね）に鎮座する貴船神社（きふねじんじゃ）は、水の神高おかみ神を御祭神とする。今から1600年ほど前、玉依姫（神武天皇の母）が黄船（きふね）に乗り、浪花（大阪の津）から淀川、鴨川と遡り貴船川上....